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2、新たな産業としてのミュージアムの可能性と
そのマネージメントを構想する
~フィールドミュージアム美山町から見た新たなミュージアム構想~
当時、学会の事務局から同地区の調査を相談され、フィールド・ワークを行ない、分析してまとめて学会の全国大会において発表した論文です。
この論文によって、地域の活性化にミュージアム活動の概念(後にミュージアム構造として認識を新たにした)が活用できるという確信を得た論文になりました。
ミュージアムという環境の全体的な構造を明らかにしようとする自らの「ミュージアム球体構造論」を考える上でのひとつのステップになった論文として自ら位置づけています。
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新たな産業としてのミュージアムの可能性と
そのマネージメントを構想する
~フィールドミュージアム美山町から見た新たなミュージアム構想~
ミュージアム工学研究所 桝井喜孝
1. はじめに
冒頭、「産業としてのミュージアムの可能性と~」という一見刺激的で、これまでのミュージアムの概念には存在しないと思われる視点からアプローチしたのは、バブル経済に代表されるような実体経済とかけ離れた経済活動のあり様や、ここ数十年の間、人々が信じ込んできた経済的価値の拡大イコール社会の発展と捉えている価値観に対するアンチテーゼと社会問題化している教育の荒廃に対するミュージアム活動からのアプローチであり、教育や生涯学習という概念に含まれている、根源的な課題としての人格形成に関わる内的発達を促すための学習のあり方を探り、それぞれの地域の文化に根ざした人間の営みを取り戻さなければならないという認識がベースになっている。
本論は、美山町で行なわれている活動について、単に博物館活動という施設を中心にして行なわれている活動について、型式論的な視点からその構造を考察しようとしたものではなく、地域全体の状況を「ミュージアム文化」として捉え、倉田・加藤両氏のいう社会と博物館活動との関連を明らかにしようとする「博物館社会学」的見地から眺めよとする立場である。
倉田、加藤両氏は、「博物館と社会」の中で、「博物館社会学とは、博物館と社会学との諸問題を対象とし、それを領域とする学問であり、博物館額体系の一環をなす基礎科学の一つであると考えられる。」事を示し、我が国の博物館の発展のためにもこの分野での研究の必要性を述べ、その研究課題を、「博物館組織」、「博物館の環境」、「博物館地域社会」とした。また、その研究方法としては、「哲学的方法」、「歴史的方法」、「歴史的方法」、「科学的方法」をあげている。(*)
本論では、美山町の事例を「ミュージアム文化」として捉えると共に、博物館社会学的見地から見た「博物館の環境」および「博物館地域社会」の課題として捉え、「哲学的方法」と「科学的方法」によって考察した。
これらの視点から眺めた時、美山町の事例の中に「産業としてのミュージアムとそのマネージメントのあり方」、あるいは、それらの活動に内在している「人格形成に果たすミュージアム活動の視点」が見えてきた。
以下、美山町の現況や沿革、あるいは、将来的な方向にも触れながら、なぜ、美山町の活動が成功しているのかといった点を、変容しつつあるミュージアムの概念なども考察しつつ、「産業としてのミュージアム」の可能性とそのパラダイムを探る事とした。
< 以降は、下欄の論文(全文)をダウンロードしてお読み下さい。>
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